おいしさの理由

伝統製法の復活

フランスでは1800年頃から効率よくパンが膨らむイーストが使われるようになりました。しかし、高密度のイースト菌から発せられる発酵臭は、パンのおいしさの一つでもある、小麦本来の香りを消してしまうというマイナス面もありました。

そこで、フランス人でさえパン離れが加速し始めたとき、1800年以前の製パン方法に戻すことがパン作りに必要だと、エリック・カイザーは考えました。

そのパン作りの核となっているのが、「ルヴァンリキッド」という液化天然酵母技術です。低温で長時間発酵させたパン生地をしっかり焼き込み、味わい深いパンを手頃な価格で提供するエリック・カイザーの出現は、パリのパン業界に衝撃を与え、多くのブーランジェリーたちがその後を追ったといいます。

メゾンカイザーだけの3つの特製原料

自社製天然酵母(ルヴァンリキッド)

メゾンカイザー/パン・オ・トラディショネルでは、「ルヴァン」と呼ばれる液体の天然酵母を、ほぼすべてのパンに使用しています。一般的に使われているイーストは、発酵力が強く短時間で生地が膨らみます。一方、天然酵母は自然界に存在する酵母菌を培養したもの。発酵力は弱く繊細な管理が必要ですが、多彩な酵母(3千種超)が発酵を促すため、複雑で味わいに奥行きのあるパンが焼き上がります。

メゾンカイザー/パン・オ・トラディショネルでは、ほとんどのパンでこの天然酵母を使用し、イーストの使用量はごく一部に抑えられています。

特別製法のバター(MKファーメントバター)

一番人気の商品、クロワッサンに使用している無塩の発酵バターが「MKファーメントバター」。雪印メグミルクが製造している特別なバターで、一般的なバターとは異なる製造工程をとった最高級品です。チャーンと呼ばれる昔ながらのバター分離機と前発酵を使ったこのバターは、北海道で作られてから一度も冷凍せずにチルドで運ばれ、メゾンカイザー/パン・オ・トラディショネルのクロワッサンに贅沢に折り込まれます。

オリジナル製粉の小麦粉(メゾンカイザートラディショナル)

メゾンカイザーでは当初、フランスで使用している小麦粉を輸入して使っていましたが、長い船旅での輸送が及ぼす品質面での悪化に悩まされてきました。そこで、日清製粉が誇る製粉技術とエリックカイザー、木村周一郎の共同で作り上げたのが、メゾンカイザートラディショナル。日本国内で製粉した、フレッシュで最高品質のフランスパン用小麦粉です。

「パン・オ・トラディショネル」では、メゾンカイザートラディショナルの他、北海道産の小麦粉を使用した商品もございます。


 

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